各方式のしくみ
2割特例
納税額 = 売上消費税額 × 20%
- 業種問わず一律20%
- 届出不要・計算が最も簡単
- 2割特例期間中はほぼ常に有利
- 令和8年(2026年)分の申告まで
簡易課税
納税額 = 売上消費税額 × (1 − みなし仕入率)
- 第一種(卸売): みなし仕入率90% → 納税10%
- 第二種(小売等): 80% → 納税20%
- 第三種(製造等): 70% → 納税30%
- 第四種(飲食等): 60% → 納税40%
- 第五種(サービス等): 50% → 納税50%
- 第六種(不動産): 40% → 納税60%
- 前課税期間末日までに届出が必要
本則課税
納税額 = 売上消費税額 − 実際の仕入消費税額
- 実際の課税仕入を控除
- 設備投資・仕入コストが多い場合に有利
- 還付を受けられる可能性あり
- 帳簿・インボイスの保存が必要
2割特例終了後の選び方
| 状況 | おすすめ |
|---|---|
| フリーランス・サービス業で経費が少ない | 簡易課税(第五種・50%) |
| 卸売・小売でみなし仕入率が高い | 簡易課税(第一・二種) |
| 設備投資が多い・経費がかさむ年 | 本則課税(還付の可能性) |
| 売上1,000万円以下でシンプルにしたい | 簡易課税 |
簡易課税の届出は原則「適用したい課税期間の前課税期間末日(個人は前年12月31日)まで」ですが、2割特例を適用した課税期間の翌課税期間中に届出を提出すれば、その課税期間から簡易課税を適用できる特例があります。2026年分まで2割特例を使った個人事業主は、2027年中に届出すれば2027年分から簡易課税を選べます。
よくある質問
2割特例とは何ですか?
免税事業者がインボイス発行事業者(課税事業者)に登録したことで課税事業者になった場合に適用できる特例です。売上消費税額の2割(20%)のみ納税すればよいため、計算が簡単で納税額を抑えられます。
2割特例はいつまで使えますか?
令和8年(2026年)9月30日を含む課税期間まで適用できます。個人事業主の課税期間は1月1日〜12月31日のため、2026年(令和8年)分の確定申告(2027年3月申告)が最後です。2027年以降は簡易課税か本則課税を選ぶ必要があります。
簡易課税との違いは何ですか?
簡易課税は事業区分ごとのみなし仕入率(40〜90%)を使って仕入税額控除を計算します。2割特例は業種に関わらず一律20%の納税なので、みなし仕入率が80%以上の業種(卸売・小売・農業等)では簡易課税の方が有利になる場合があります。
本則課税が有利になるのはどんな場合ですか?
実際の課税仕入(経費・設備投資等)が多い場合です。課税仕入が売上の大部分を占める場合(例:仕入コストが高い卸売業の一部)は本則課税で還付になることもあります。ただし2割特例期間中は2割特例が最も有利なケースが多いです。